佐助→仔幸(BSARA)
廊下をペタペタと走る足音。
それと共に大きな声が飛んでくる。
大きな?否、『騒がしい』が大正解だろう。
「さすけ〜〜〜!!それがし、にい様と刀のけいこをする約束をしたでござる!!」
それがどうした。
いつもあまり構ってくれない兄に構って貰えるだけと言えばそれで終わりだ。
でもオレはコイツに甘いせいで、『良かったな〜』としみじみ話していたりする。
ちょっとお人よしかも?
内心ではため息吐きまくり。
「でも、にい様よりももっと、同じぐらい強くなりたい人が居るでござる!!」
誰だ?
父親か?
まぁそれぐらいだろう。
ふんふんと軽い感じで話を聞いてやる。
所詮はガキの戯言だ。
「それがしは、さすけみたいになりたい」
ふーん、さすけね。
ってオレか!?
びっくりしてマジマジと相手の顔を見つめてやると、二カッと馬鹿っぽい笑顔を顔満面に浮かべていた。
鼻で笑いたくなる。
が、笑いながらも尊敬されるのは悪い気はしない。
だから冗談めかして言ってやった。
「待っててはやれねーけど、頑張って追いついてみろよ?」
すると、太陽のような笑顔は、真剣な目に変わり、大きく頷く。
そんなんだから、オレは真田家の未来に、期待せずにはいられなくなってしまうのだった。



シュナルル(ギアス)
「あ・・・やん・・・」
室内に息が切れる寸前の、荒い息遣いが溢れる。
「にいさま・・・もうやめ・・」
涙まで浮かべ、懇願する様は、子ども独特の色気とでも言うべきか。
「にい様がやめてくれないと、死んじゃいます・・・」
こんな事で死ねるのならば簡単だなと思いながら、腹違いの弟、ルルーシュを解放してやった。
子どもは荒っぽい遊びに弱い。
腕に収めて、くすぐったり、走って逃げるのを追いかけたりして遊んでやったらもうかなり懐いて来た。
ついでに、頭も良さそうなのでチェスも教えてやった。
いくら父親があの歪んだ性格とは言え、まだ子どもは子ども。
他の子どもと大差無い様だ。
コーネリアが『ルルーシュは結構じゃれてやると面白いし可愛い。しかしユーフェミアには負ける』と言っていた。
確かに可愛いかも知れない。
でもまだ私の趣味じゃないな。
大人の駆け引きが出来るようになったらまた気にして見る事にするよ。
それまで十分な教養と、人格を身に着けてくれれば幸いだな。
待っているよ、ルルーシュ。
親愛なる私の弟。



ナナルル(ギアス)
無理はなさらないで良いのに。
お兄様は優しいから一人でなんでも背負い込もうとする。
少しは私に迷惑でも、何でも掛けてくれて良いのに。
でもそんな事をしたらお兄様はプライドがボロボロで廃人ですよね。
私のお兄様は、強くて、優しくて、理想のお兄様です。
でもね、そんな理想、いつでも捨てられます。
だからお願い、傍に居てください。
私はどんなお兄様でも大好きです。



アスキラ(種)
『オレが面倒を見てやらないとキラは生きていけない』
それがアスランの口癖。
そんな事無いってば。
居なくたって生きていける。
ちょっと食べる気力が無くて2日ぐらい半断食になっちゃったりとかはあるけど。
それっていけない事なの?
聞きたいけど、ソレを聞いた途端に半ギレで食育みたいな講義が始まりそうだからやめておこう。
僕結構強いんだけどな〜
アスラン、お節介も大概にしといてくれない?



師アレ(Dグレ)
師匠、何で僕には優しくないんですか?
何で適当にあしらうんですか?
何で鼻で笑うんですか?
師匠には沢山聞きたい事があるのに、全く聞いてもらえない。
しかも『なんで』なんて言い始めた途端、雲隠れのようにどこかに行ってしまう時だってある。
それは『逃げ』なんですか?
逃げられるとその分だけ、また『なんで』が大きくなるのに・・・
それ程相手が気になるのっておかしいですか?
もっと相手の事を知りたいと思うだけなのに。
もっと、もっと・・・
もっと貴方を僕に浸透させて下さい・・・